2009年9月15日火曜日

第3回 営業力パワーアップ育成セミナー報告

菅野印刷興業株式会社 主催


WEBと人材をフル活用! 営業力パワーアップ 育成セミナー


平成21年9月3日(木) 13:30~17:00
魚津地域職業訓練センター 3階 視聴覚室



9月3日(木)、富山県魚津市の魚津地域職業訓練センターにおいて、菅野印刷興業株式会社主催「WEBと人材をフル活用!営業力パワーアップ 育成セミナー」を開催しました。
講師としてお招きしたのは、株式会社インターロジック代表取締役、原田光治氏です。
本セミナーでは、インターネットを活用した社内の「見える化」の推進、強い組織をつくるための経営手法について講演いただきました。
セミナーの内容を簡単ですが以下にまとめましたので、ご参考にしていただければ幸いです。今回残念ながらご参加いただけなかった皆様にも、この内容をご覧いただき、次回セミナーのご参加を是非ともご検討いただきますよう、お願い申し上げます。


1.個人広告代理店の登場
――― CGM拡大、消費者がビジネスの主役になる。

これまで、4月と6月にセミナーを開催しました。簡単にその内容を振り返りますと、CGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)という現象が世の中を大きく変えていること、また、ホームページは広告ではなく事業だ、ということを重ねてご説明申し上げてきました。
最初のセミナーからもう5か月が経ちました。セミナーの中でご説明したことも刻々と変化していて、インターネットでの事業を始められたところと、何もしていないところの差はどんどん広がっていっています。



ホームページは広告だ、と捉えていると、ホームページを立ち上げただけで広告を打ったような気になってしまいますが、それは大きな錯覚です。事業、と捉えることで、立ち上げた後に広告を打つ必要性があることをご理解いただけると思います。アフィリエイト・懸賞・アンケートサイトをどんどん活用してください。やっているところは、必ず結果が出ます。
アフィリエイトの仕組みを考えてみると、個人が広告代理店のような役割を果たしていることが分かります。「ぷちチョキンバコ」(http://bank.pink-bunny.net/)をご覧いただくと、普通の主婦が、ネットで何百万、何千万と稼いでいます。これはなにも特別なことではなく、インターネットの世界には、このような人がたくさんいます。消費者、つまりは素人が集まってビジネスができあがっているのです。
消費者が世の中を変えていこうとしています。それを可能にしたのはインターネットです。アフィリエイトやバナー広告のような、インターネット広告の原理は、これまでの広告の原理とは違うのです。大手の広告代理店がテレビコマーシャルを扱うようなビジネスは、世の中の状況と合わなくなってきています。テレビよりもインターネット、個人ブログのほうが見られています。広告の媒体も「個」の時代になってきています。
インターネット広告のやり方をしっかり勉強されていれば、集客も難しいことではありません。ネットマーケティングの要点として、次の3点が重要です。

①商品やサービスを徹底的に絞り込む。
②ネットプロモーション。(広告)
③自社で毎日更新し、サイトを育てていく。

私どもは、ホームページを作りましょうといっているのではありません。インターネットを使って「経営力」をつけていただきたいのです。
そのためには、社員のみなさんに参画していただかなければなりませんし、経営者がどれだけ本気で取り組むかが差を生んでいきます。手前味噌になりますが、私自身も、自社のホームページで毎日のようにコラムを書いています。経営者の方なら、朝礼で話すようなことを書けばいいですし、スタッフの方ならどのような思いで物を作っているか、お客様と接しているかを書けばいいのです。
忍耐力が必要な作業ですが、地道に続けていくことで社員のみなさんの意識が高まりますし、ブログに消費者からのコメントやトラックバックが入り始めると、みなさん自身も面白くなってくると思います。インターネットであっても、実際にビジネスをしている感覚は得られます。
こういうことを頭において、サイト戦略を始めてください。


2.チームビルディングの重要性
――― インターネットを使って営業力を高める。

日本では、多くの企業で個人まかせの営業が行われていますが、市場が厳しくなり、個人の努力ではなかなか物が売れない時代になっています。個人まかせというのは、逆に言えばちゃんとした管理がされていないということであり、「無責任経営」ということもできます。これからは、組織で動いて収益をあげていかなければ、生き残っていけません。
キーワードは、「チームビルディング」です。営業活動にはプロセスがあります。すべての営業パーソンが、そのプロセスの全部を得意としているわけではありません。電話でアポイントを取ることが得意な人もいれば、クロージングが得意な人もいます。だから、それぞれの得意分野に合わせて特化し、チームで営業活動すれば成果が上がるといえます。
人によってばらつきがある個人まかせの営業活動では、お客様に対して適正なサービスができているか、定かではありません。ちゃんとしたサービスを提供するために、会社で顧客情報を一元管理することが必要です。
これまで、営業活動状況、経営管理状況を一元管理することは、口で言うほど簡単なことではありませんでした。そのようなシステムを構築するためには莫大な費用がかかり、一部の大企業、つまり投資力のある企業しか、営業パーソンの管理のためにそれだけのお金を投じることができませんでした。しかし、これまでのセミナーでご説明したとおり、クラウドコンピューティングによって、すべて無料でできるようになってきています。



例えば、モデルルームをいくつも持っているような建設会社で、Aのモデルルームに来たお客様と、話をしてみたけれども売れなかったとしましょう。そのお客様に対して、別の場所にあるBの物件を紹介することはまずありません。これは、営業パーソンにお客様がつく、という構造的な問題もあるのですが、顧客情報が会社で一元管理されていないと、ひとりの営業が行かなくなったら、そこでおしまいになってしまいます。
そこで、営業パーソンに来場者の情報(興味、エリア等)をすべてコンピュータに入力させて、データベース化します。来場されたときには成約に結びつかなかったとしても、別の物件が出たときに、そのお客様にアプローチすることができます。個人の営業まかせにしていては、こういうことはできません。会社で一元管理しているからこそ、物件に対してどのお客様に案内したらいいか分かるのです。

この仕組みをクラウドコンピューティングで構築していくのです。スケジュール管理や顧客情報の共有など、グーグルのグループウェアのサービスを活用していきます。日報など、紙で書いておられる会社もまだまだ多いと思いますが、紙の欠点は、あとで検索できない、1人しか見ることができない、紙代がもったいない。データとして生かすことができないのです。
営業のみなさんは、管理されるのが嫌いかもしれません。しかし、日々の営業活動を「見える化」していくことは、自分自身のためでもあります。
どのお客様を、いつ訪問して、どんな商談をしたか、どれだけの時間がかかって、どれだけの利益をあげたのか、こういうデータを記録していくことで、優先すべき顧客の順位も変わってきます。売上ベースで優先顧客を決めていく手法は、もう古い。時間あたりの収益を見ていくことが必要なのです。

SFA(セールス・フォース・オートメーション)とは、IT技術を用いて営業活動の効率化を進めることです。営業日報、顧客情報、スケジュール管理などの情報をITシステム上で共有することで、さまざまな効果があります。経営の判断スピードも、格段に違ってきます。
先ほども言いましたが、営業にはプロセスがあります。経営者の方で、「うちの営業はだめだ」とおっしゃる方、その営業の方が、どこでつまずいているか把握できているでしょうか。プロセスごとに管理していかなければ、営業は結果が出せません。だれがどこで、どうしてつまずいているかが分からない限り、教育もできません。
グーグルのサービスをどう使うかは、みなさん次第です。何回も言うようですが、無料なので、使う人と使わない人の格差が、どんどん広がっていきます。業種によっては、同じような「見える化」のツール(ソフトウェアやシステム)がありますが、お金がかかります。グーグルの場合、項目などは自社で設定しなければいけませんが、現在使っておられる管理指標をもとに、まずは始めてみればいいのです。
この手法は、お客様との受発注業務に使うこともできますし、新しい会員システムを作っていくこともできます。ビジネスでどのようにグループウェアを使うかは、みなさんの知恵だと思います。

今度は、顧客情報をいかにマーケティングに生かしていくか、というお話をします。ネット通販では、顧客情報はお客様の自己申告制で、すべてデジタルデータです。これは、すでに管理する体系ができているということであり、うまく使えば、大きな効果を発揮します。
前回お話ししたRF分析で、お客様を「最終購入時」と「購入回数」という指標で分けていきます。頻繁に購入があるお客様と、1回だけ購入したお客様では、必然的にアプローチの仕方を変えていかなければいけません。
アナログの顧客台帳で管理している場合は、タイプ別にアプローチの仕方を変えるということは難しいことですが、デジタルなら自動でできます。みなさんは、「アマゾン」をご利用になったことがありますか。購入した品物に対して、関連商品やおすすめ商品が表示されるなど、お客様分析に基づいた究極のレコメンド広告(推薦広告)といえます。
インターネットで商売をしようと思われるなら、お客様のデータをしっかり捉えることが大事です。リピーターのお客様と、新規のお客様では、ホームページの表示を変えていくなど、お客様ごとに細かく販促のパターンを分けることで、これまでと違ったかたちで販売戦略を組むことができるのです。
また、インターネットの一番の強みは、失敗しても痛手が少ないということです。リアルの世界で新しい店舗を出そうと思ったら、何千万円もかかりますが、ネット通販なら楽天で5万ちょっと、うまくいかなかったらそこで止めればいいだけです。実験がどんどんできるということであり、業態変換するときのテストマーケティングを行うこともできます。




3.ITを活用した評価制度
――― 経営者が気にかけることで社員が育つ。

これまでいくつかの会社で経営に携わってきて、「自分が気にしている社員しか育たない」という私なりの結論を得ました。経営者が無関心だと、社員は絶対成長しません。さきほどからご紹介しているグループウェアは、社員に感情移入するためのツールです。
自分の会社の社員が、どういう動き方をしているかを、経営者が知り、見てあげることが、営業パーソンを育てる第一歩です。ITツールは、コミュニケーションを円滑にするためのものであり、お忙しい経営者の方でも、わずかな時間で社員とコンタクトがとれる、つまり気にしてあげることができます。
評価のない世界では、人は育ちません。しかし、日本できちんとした評価基準制度がある会社は2%と言われ、ほとんどの会社では、経営者の好き嫌いが「評価」となっているようです。
従来の評価制度では、行動力や判断力などを細かい項目ごとに採点する方式が一般的でした。しかし、評価者(中間管理職)が育たず、評価の基準も複雑すぎて、なかなかうまくいかないのが実情です。また、目標の達成度合いが分かりづらく、報酬への反映方法など、どうしても不公平感がぬぐえませんでした。
そこで、私たちは、公開のグループウェアを使って、画期的な評価方法を導入しました。みなさんは「ケーキ分割の法則」をご存じですか。1ホールのケーキを、2人で公平に分けるとき、「わたしが切って、あなたが選ぶ」というのが、いちばん不平が出ないやり方です。この原理を評価制度に取り入れました。
社員は、それぞれの目標をカウンセラーと話し合って決めていきます。これを全社に公開して、目標としてのレベルが高いか低いかを他の社員が判定します。その目標を達成したかどうかは結果を見て評価していきます。低いCランクの目標を100%達成しても、高いAランクの目標の80%達成に比べて、半分の評価しかもらえないとなると、最初の目標設定の段階で、社員は自分からさらに上を目指すようになります。
この制度には、目標の公開と全社員が参加できる場が不可欠です。これを、グーグルアップスで行っています。新しい経営のルールを構築するような局面で、ITを武器にする会社が、今後伸びるのだと思います。


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第4回セミナー予定
■ 平成21年11月6日(金)
「誰も教えない、勝ち続けるためのIT経営戦略セミナー」
詳細が決まりましたらご案内いたします。ご参加をお待ちしております。

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これまでのセミナー(第1回~第3回)に参加された方の感想をご紹介いたします。 【セミナー後のアンケートより抜粋】

・ Webの現状が面白かった。
・ 大変勉強になりました。ありがとうございました!
・ とても勉強になりました。やらないと損ですね。
・ 原田さんの気づきとバイタリティはとてもすごいと思います。勉強になります。
・ 大変おもしろい内容でした。また参加したいと思います。ありがとうございました。
・ 時代の変化のなかで知り、活用する必要性は理解できました。
・ インターネットのメリットがこんなにたくさんあるとは知らなかった。
・ 内容は素晴らしい。もう少しゆっくり説明してほしかった。
・ とても聞きやすく面白かった。
・ インターネットを利用したビジネスモデルは大変参考になりました。
・ ホームページは当社にはまだないのですが、今日の講義でその必要性、重要性を痛感しました。今後どうするか、会社と相談し前向きに考えていきたいと思いました。

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